前回は3Dプリントによってテンセグリティ構造の基本骨格部分をつくりましたね
しかし、ヒモの部分はプリントできませんでした
(代わりに私の髪の毛を使いました。バイオマテリアルってすげえ)
なぜプリントできないかと言うと、それは当然、プリント後の造形物はヒモのように柔軟でないからです
テンセグリティ構造の全てを3Dプリントしたければ、ヒモのように柔軟な構造を3Dプリントする必要があります
剛直な材料を使いつつも、ヒモのような柔軟さが求められる…となると行きつく先は鎖型構造です
ヒモ部分を鎖型構造にしてもテンセグリティ構造は成り立つはずです
そこで、今回は3Dプリントで鎖構造をつくりました
①ファーストトライ
結論から言うと、一回目のプリントは小さすぎてうまくいきませんでした
作製したモデルはこの通りの長さです
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一番大きいもの以外、造形すらできませんでした
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一番大きい鎖ですら、鎖同士でくっつきあってて柔軟な構造になっていません。失敗です
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②セカンドトライ
というわけで、鎖を少し大きくモデリングしなおしました
あと、鎖のわっかが互いにくっつきあいにくいように、正円の形に少し近づけました(↓)
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一番大きいものの全長は10 cm程度です
印刷時間は55 分でした。お手軽ですね
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このように、構造がビルドプラットフォームにしっかりとついていることが確認できます
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上下の向きを正しくしてみると、どの大きさの鎖もうまくできていそうなことが分かります
あとは、サポート材をとりはずすのみです
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完成です。柔軟な振る舞いを示すことも確認できました
ちなみにこのような鎖構造、化学用語でいうとカテナンっていいます。
カテナンが何個も連なっているということで、ポリカテナンとも言いますね
本当は1分子で鎖構造のときをカテナンといいますが、これも重合によって1分子になっているようなものなのでカテナンでいいですね(怒られそう)
次回から、テンセグリティ構造のモデルにどうやってこの構造を組み入れるかということを考えていきます
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